簡易的なワックスの施工について

ワックス編

簡易的なワクシングについての質問です。

1.WEBで見た「簡易的なワックス」の方法で大丈夫なのか?

2.ワックス、コルク、ブラッシングで大丈夫なら、おススメの物は何?

というものです。この質問を、私なりに回答してみたいと思います。

 

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1.「簡易的なワックス」の方法で大丈夫?について

私も実際に見てみました。プロのお店が紹介しているページなので私が意見するのもおこがましいですが…。

手順は、

1.リムーバーをソールに吹き付け、キッチンペーパーで拭き取る。
2.ワックスを塗る(スプレー、又はペーストワックス)
3.コルクで擦る
4.ブラッシングする

という物です。手順としてはさすがにプロが紹介している内容なので全く問題は無いと思います。「持続力は無い」、とも書いてありますので、信頼できるお店だと思います。ここが「これでバッチリ、ホットワクシングなんて必要無し!」なんて書いてあれば、一気に不信感が募りますが…。

私はスプレーワックスやイージーワックスは否定派です。「簡単に施工できて滑走性、持続力抜群!」なんてそんなに都合のいい物は無いからです。そんな物があったら、世界中のプロのワックスマンが失業してしまいます。だからと言って、「ホットワクシングこそ至高」なんて言うつもりもありません。人それぞれ、自分のできる範囲でやればいいと思っています。

2.ワックス、コルク、ブラッシングで大丈夫なら、おススメの物は何?

ワックス、コルク、ブラッシングで大丈夫とは言えませんが、「何もしないよりは全然よい」と思います。質問には「リムーバーはボードには良くないという記事が多くて混乱している」とありました。ボードを傷めたくは無いが、よく滑るようにしたいという気持ちが伝わってきます。もし私がアイロンを使ったワクシングができないならどうするか、考えてみました。

 

1.リムーバーの使用について

質問者が言うように、リムーバーはソールを傷めますので乱用は避けたほうが無難です。しかし、何年もメンテナンスしていない、ソールが目で見てハッキリわかるぐらい汚れているのなら、リムーバーを使って一度ソールをリセットしたほうがいいです。ソールは傷むかも知れませんが、これは「必要悪」と考えてください。(リムーバーを使ったクリーニングの方法についてはこちらをご参照ください。)

日々のメンテナンスやソールの汚れが酷くない場合は「リムーバー」ではなく「クリーナー」を使います。ガリウムなら品番:SW2103、品名:クリーナー300を使用します。ソールの汚れだけを除去できるということが売りの製品ですが、要するに「除去力の低いリムーバー」です。だからクリーナーという名前なのですね。この製品はスプレーではなくボトル入りの液体ですのでキッチンペーパーなどに塗布し、ソールを拭いて汚れを除去します。方向はノーズからテールへ向けて行いましょう。

 

2.使用するワックスについて

私ならスプレーワックスは避けます。理由はスプレーワックスは「溶剤」で溶かしたワックスを吹き付ける製品だからです。溶剤でソールを傷めたくはありませんので…。残る選択肢は固形ワックスの「生塗り」かペーストワックスとなりますが、固形ワックスは伸びが悪く効率が悪いです。ということでペーストワックスを選ぶでしょうね。

 

3.コルクで擦り、ブラッシング

まずコルクで擦る程度の熱でワックスが染み込むなんてことは無いと私は思っています。ただし、ワックスを伸ばすという意味では有効だと思いますので擦り倒して?ください。最後にブラッシングですが、ナイロンブラシでブラッシングすれば十分だと思います。

 

ワックスの持続性について

おそらく、距離にもよりますが2~3本も滑ればワックスは落ちてしまうと思います。後はソールの性能と当日のコンディションにより感じ方は様々だと思いますが…。私はこの方法で滑走したことは無いのでなんとも言えませんが、想像はできます。なぜなら、ホットワクシングでもワックス切れを感じたことがあるからです。(詳しくは「ワックスが無くなる?始めてワックス切れを経験」をご参照ください。)

それでも、何年もスプレーワックスやペーストワックスを「塗りっぱなし」の板よりは絶対に滑ります。クリーニングをしっかり行っていれば…。スプレーワックスやペーストワックスは思いの外汚れを拾います。その汚れの上からまたスプレー、さらに汚れを拾う…。これを繰り返せば真っ黒の走らないソールの出来上がりです。私が簡易ワックスしかできない状況であれば、ワクシングよりクリーニングに重点を置きます。頻繁にクリーニングを行うことになるので、マイルドなクリーナーは必須となりますね。

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